もうこれ、どう考えても攻殻機動隊をオマージュしてますよね。オープニングのシーンが出てきて もう絶対に面白いに決まっていると思いました。そのうち書きますがWestWorldのオープニングを見た時も 攻殻機動隊を思い出しました。攻殻機動隊1作目(漫画の原作以外で)GHOST IN THE SHELLが公開されたのは 1995年なので、いかに先進的なアニメであったかがわかりますね!
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個々人の意識情報がすべてスタックというチップに情報として記録されている世界です。 個人の感情も記憶も意識も全部が記録されています、つまりこのスタックがある限り人間は永遠に生きていける世界。 しかし、皆がその永遠の時間を享受できるわけではありません。例のごとく、それが許されるのは大量のお金を持った 特権階級のみ。生きていくためには精神、意識、心等内面の部分であるスタックのみでは生きていけません。 そのスタックを入れておく体が必要なのです。この体の事をスリーブと呼んでいます。スリーブ自体にも高級から劣化 版まであり、お金がないとスリーブを新しいものに変えていくことはできません。このスリーブの死は一時的な死に すぎませんが、スタックの破壊は本当の死、リアルデス(物語のなかでRDと呼ばれてます)となってしまいます。 逆にスタックさえ無事ならいずれスリーブが手に入れば復活できるのです。
一般人はスリーブを乗り換えるだけでも、財産の大半を失ってしまいますが、特権階級はそんなの関係ありません。 何体ものスリーブを乗り換えては乗り換えて生活しております。さらに超特権階級の連中はスタックの中のデータを 衛星とかいろんな場所に定期的にバックアップを取ってます。これで普通ならRDとなる所、前回のバックアップの状態 に戻るだけのセーブ機能を有しているようなものです。もうチートです。超特権階級はチート技使い放題で人生を 謳歌しまくっているのです。
この特権階級の中でも至高の存在である超特権階級の人たちは、この世界ではメトと呼ばれております。 オルタードカーボンの物語も、このメトからの謎の依頼によって始まって行くのです。
人類の生活環境も一変しており、人々は地球から遠くはなれた植民星に住んでます。この植民性は保護国と呼ばれる機関に 支配されており、この保護国のCTACと呼ばれる組織が植民星の警察のような役割をしています。警察といっても我々日本人が 創造するものと異なり、VR(ヴァーチャルリアリティー)空間での鬼のように残酷な拷問とか、RDとかしまくります。 VRの拷問も、この世界では実際に痛みも全部感じる程にリアルなので、たまったもんではありません。主人公も何回も 拷問されまくります。そうCTACはこの世界では完全な悪役なのです。
この方がオルタードカーボンの主人公!なんて言っても名前がいいですね!タケシです!オルタードカーボンはかなり 日本の要素が頻繁に出てきます。ヤクザの親分も出てきますし、日本人の僕でも聞き取りにくいですが、 頑張って役者さんが日本語を話すシーンも頻繁でてきます。この日本の要素が頻繁に出てくる所もオルタードカーボンお勧めの要素ですね。 物語はタケシがメトにより、ある事件の解決のためにスタックから復活させられる事で開始となります。 このタケシはエンヴォイ最後の生き残りです。 エンヴォイはタケシが復活した時代では、絶滅したとされる存在で、超人的な能力をもつ特殊部隊のような物です。まぁもう感覚的には ジェダイみたいなものでしょうか?(絶対違うという意見も多そうですが。。。)このジェダイにメトは自分の殺人事件の犯人 を探し出す事を依頼するのです。
どんな映画も漫画もアニメもゲームも主人公一人では面白さは100分の1位になってしまいます。もちろんオルタードカーボンでも 魅惑的な仲間達が大活躍します。その中でも僕がダントツにお気に入りなのがこのキャラクター、ポーです。 このポーは、AIホテルという、寂びれたホテルのオーナーです。名前のごとくAIが主人のホテルなのですが、客引きなどが 執拗すぎるなどの理由で現在は全く使われておりません。物語では主人公が寝泊りに使用するのがこのAIホテルです。 長らく全く客が来なかったホテルに客が来たのでポーは大喜びします。このポーは作中の他のAIとは異なり人間に深い興味を 抱いております。他のAIは完全に人間を見下しているのですが、ポーはどこか人間に憧れているような一面さえあります。 非常に人間らしい一面もあり、みずからが人間になりたいという願望が垣間見えます。いままで日本のアニメでAIが人間性を獲得 するような話は多くあり、例えばSTAND ALONE COMPLESの2nd GIGでのタチコマの「僕らはみんなーいーきてーいるー」の 特攻なんかは、そんなシーンの最高峰で涙なしには見れません。このポーも非常にいい味を出しており、そして頼りになる 仲間であり、オルタードカーボンを一層盛り上げてくれます。
このような、魅力的な世界観で、練りに練られたストーリー、そしてポーを筆頭に愛すべき仲間とともに、主人公タケシ・コヴァッチは メトから与えられた、メト殺人事件を追って行きます。エンヴォイ時代のリーダー、フォークナーの正体は?突然空から降ってきて、 池に落下して死んでしまった女性の正体は?そもそもスタックはどうやって誕生したのか?殺人事件の真相は?と言った多くの 謎が作中にちりばめられながら、SF要素あり、スーパーなアクションシーンありで物語は進んで行き、先の謎も全部回収されていきます。 まだシーズン2までしか出てないですが、僕がHBO作品にハマってどうしようもなくなったWEST WORLDに匹敵する面白さでしたので、 是非見てみてください。